
Googleアナリティクス4(GA4)で作成したオーディエンスが、Google広告にインポートしてもオーディエンス数が反映されない… そんな経験をしたことはありませんか?
実際にGA4とGoogle広告を連携してオーディエンスを活用しようとした際、GA4で計測されたオーディエンスのサイズと、Google広告側で利用可能なオーディエンスのサイズに大きな差が生じることがあります。特に エンゲージメントが低いオーディエンス ほど、その差が顕著になる傾向があります。
Google公式のヘルプにも上記の減少については明確に触れられていません。
Google公式ヘルプ:[GA4]オーディエンスの作成、編集、アーカイブ
本記事では、この現象が起こる理由と、GA4のオーディエンスをGoogle広告で有効に活用するためのポイントについて解説します。
GA4とGoogle広告でオーディエンスサイズが異なる理由
GA4で作成したオーディエンスをGoogle広告にインポートすると、多くの場合、GA4での計測よりもGoogle広告でのオーディエンスサイズが小さくなります。
GA4で「自然検索流入」のオーディエンスを作成した場合、Google広告側に反映されるオーディエンス数はGA4の約1/3程度 になりますが、さらにエンゲージメント率が低いオーディエンス(例:直帰率が高いユーザーや滞在時間が極端に短いユーザー)については、Google広告ではGA4の約1/10程度 しかリストに反映されないケースもあります。
これは、Google広告が 広告配信に適したユーザーデータのみを活用するために、一定の基準を満たしたユーザーのみをオーディエンスとして使用する ためと考えられます。
Google広告がオーディエンスを制限する理由
Google広告は、広告のパフォーマンスを最適化するために、GA4からインポートされたオーディエンスを そのまま全て使用するのではなく、広告配信に適したデータだけを選別して利用 していると考えられます。
その基準の一つとして考えられるのが、「エンゲージメントの有無」です。
GA4では、ページビューがあればオーディエンスに追加されることがありますが、Google広告では ユーザーの行動シグナルが十分に蓄積されていない場合、ターゲティングに使用しにくいと判断される可能性 があります。
例えば、以下のようなケースでは、Google広告にオーディエンスが反映されにくくなると考えられます。
ケース | GA4でのオーディエンスサイズ | Google広告でのオーディエンスサイズ |
---|---|---|
エンゲージメント率が高いオーディエンス | 1,000人 | 800人 |
エンゲージメント率が低いオーディエンス | 1,000人 | 100人 |
直帰率が高いユーザーのみのオーディエンス | 1,000人 | 50人 |
よって、GA4のオーディエンスをGoogle広告で使用するにはGA4側で十分なエンゲージメントを確保できているオーディエンスを定義してやる必要があると考えられます。
GA4のオーディエンスをGoogle広告で有効に活用する方法
では、GA4で作成したオーディエンスをGoogle広告で有効に活用するにはどうすれば良いのでしょうか?
ポイントは「エンゲージメントの高いユーザーをオーディエンスに含めること」です。
具体的には、以下のような条件をオーディエンスに追加することで、Google広告で利用可能なオーディエンスを増やすことができます。
エンゲージメント率を基準にしたオーディエンスを作成する
GA4では「エンゲージしたユーザー」や「エンゲージメント率」を条件にオーディエンスを作成できます。例えば、以下のようなオーディエンスを設定すると、Google広告でも有効に活用できる可能性が高くなります。
- ページ滞在時間が10秒以上のユーザー
- 2ページ以上閲覧したユーザー
- 動画を再生したユーザー
- コンバージョンしたユーザー(購入・問い合わせなど)
こうしたオーディエンスは、Google広告側でも 十分なシグナルが蓄積されていると考えられるため、ターゲティングに活用しやすくなる でしょう。
コンバージョンに近いユーザーをオーディエンスに含める
GA4で「コンバージョンに至る可能性が高いユーザー」のオーディエンスを作成し、それをGoogle広告にインポートするのも効果的です。
- カートに商品を追加したが購入していないユーザー
- サービスページを複数回閲覧したユーザー
- 過去に問い合わせをしたことがあるユーザー
このようなオーディエンスは、広告配信時のターゲティング精度を向上させるのに役立ちます。
まとめ
GA4で作成したオーディエンスがGoogle広告で十分に活用できない原因は、Google広告がエンゲージメントの低いユーザーを除外し、広告に適したデータのみを利用するため です。
そのため、GA4でオーディエンスを作成する際には エンゲージメント率の高いユーザーをターゲットにすることが重要 になります。
GA4で作成するオーディエンスのポイント
- エンゲージメント率が高いユーザーを基準にする
- ページ滞在時間、セッションあたりのPV数、動画視聴などの行動を条件に加える
- コンバージョンに近いユーザーをターゲットにする
こうした工夫をすることで、Google広告でも活用しやすいオーディエンスを作成でき、広告の効果を最大化できるでしょう。



GA4のデータを活かして、より効果的なGoogle広告のターゲティングを実現しましょう!