Meta(旧Facebook)広告を運用している中で、「特別な広告カテゴリ」を選択した途端に謎のエラーが発生し、広告の公開ができなくなったという経験はありませんか?
筆者もまさにその状況に直面し、数時間にわたって解決策を模索しました。
この記事では、実際に筆者が遭遇したエラーの経緯と、その原因、そして最終的にどう対処したのかを詳しくご紹介します。

特別なカテゴリーを設定する際の注意点と、同じようなトラブルに遭遇した方への実用的なアドバイスをまとめています。
特別な広告カテゴリとは?
Meta広告における「特別な広告カテゴリ(Special Ad Categories)」とは、広告主が配信する内容が人種、性別、年齢、宗教など、特定の社会的・政治的な属性に関連する場合に該当する分類です。
具体的には、以下のような広告が対象になります。
- 雇用に関する広告(求人など)
- 住宅に関する広告(不動産販売・賃貸など)
- クレジットに関する広告(ローン、クレジットカードなど)
- 社会問題や政治に関する広告
この制度は、広告配信における差別的なターゲティングを防ぐ目的で導入されています。そのため、これらのカテゴリに該当すると判断された広告は、ターゲティングや表示設定に制限がかかるようになります。
エラーが出た原因とその過程
今回、私が遭遇したのは、海外向けに配信している広告キャンペーンの審査において、「特別な広告カテゴリ」の選択を求められたケースでした。Metaからの案内に従い、該当する「金融」を選択しました。
特別な広告カテゴリを選択したことで、Meta広告マネージャー上で「カスタムオーディエンス」や「詳細ターゲティング」が制限対象となり、以下のようなエラーが表示されました。
この広告は特別な広告カテゴリに該当するため、カスタムオーディエンスや一部の詳細ターゲティングを使用できません。
Meta広告エラー
ここで私は、対象広告セットの中から該当するターゲティング設定をすべて削除し、再度公開を試みました。しかし、エラーは解消されず、広告は一向に公開されませんでした。
設定ミスはないはず。それでもエラーが出続ける──この状態を何度も繰り返す羽目になりました。
なぜエラーが解消しなかったのか?
最も困惑したのは、すべての制限対象となる設定を削除したにもかかわらず、エラーが消えなかったことです。
私の仮説では、Meta広告マネージャー上で「一度でも制限付き設定を保存した広告セット」は、その後に設定を変更しても内部的には「不適切な設定が残っている」と判断されてしまう可能性があります。
つまり、表面上は問題のない広告セットであっても、Metaのシステム上では「修正された設定」が反映されきっておらず、エラーが継続されていたのではないかと考えられます。
対処法:新規広告セットの作成が有効
結局のところ、私は該当する広告セットを新規に作成し直すという手段を取りました。新しく作成した広告セットには、初めから制限対象の設定を一切入れずに構成。
この新規広告セットでは、エラーもなく問題なく公開できました。
興味深いのは、設定内容自体は、既存広告セットから制限設定を削除したものと全く同じだったにもかかわらず、新規作成した方だけが正常に動作したという点です。
このことから、Meta広告マネージャーでは広告セットの履歴や初期設定の影響が残ることがあると考えられます。
同様の事象に遭遇した場合のチェックリスト
エラーを回避・解消するために、以下のチェックリストを参考にしてください。
ですが、特別な広告カテゴリに切り替える際には結局「広告セットを新規作成してみる」の解消手段になりそうですが…
チェック項目 | チェック内容 |
特別なカテゴリーを正しく選択しているか? | 対象となる広告カテゴリーを明確にする。 |
カスタムオーディエンスの使用が残っていないか? | ターゲットの設定を細かく確認する。 |
詳細ターゲティングの条件をすべて削除しているか? | インタレストやデモグラフィック指定が残っていないかチェックする。 |
広告セットを新規作成してみる | 既存広告セットの編集ではエラーが消えない場合は、潔く作り直すのが最も早い解決策。 |
まとめ:Meta広告のエラー対処は「リセット」が近道かも
Meta広告では、システムの仕様上、「設定変更」だけでは完全にエラーを解消できない場合があるということが、今回の経験から明らかになりました。
特別な広告カテゴリに関する制限は、正しく理解して対応すれば怖くありません。しかし、意図しない設定やシステムのバグに悩まされた際には、一から作り直す勇気も時には必要です。
同じようなトラブルに直面している方の助けになれば幸いです。



Meta広告の運用は日々アップデートされているため、最新情報に注目しながら柔軟に対応していきましょう。