Google広告の「コンバージョン数の最大化」は日別予算内でコンバージョン数を最大化しに行く入札戦略ですが、1日の前半で予算を一気に使ってしまって後半に予算が残らない、そのせいで日別のコンバージョン数の推移が安定しないなんて事ありませんか?
そんな時に役に立つ目標コンバージョン単価(tCPA)の設定について紹介します。
目標コンバージョン単価(tCPA)を設定するメリット
目標コンバージョン単価を設定することで得られるメリットはいくつかあります。
紹介していきますね。
日内の予算消化が安定する
目標コンバージョン単価を設定すると、クリック単価が極端に高いキーワードへの入札が抑えられることで日内の予算の消化が安定し、1日の後半に予算切れを起こす頻度が少なくなります。
逆に目標コンバージョン単価を設定しなければ、たとえクリック単価が高額なキーワードであっても「コンバージョンが取れそう!」とGoogleが判断したら入札されてしまいます。
その結果、どんどん予算が消化されていき、1日の前半で日別の予算を使い切ってしまうことがあります。
1日の後半にあるチャンスを逃さないためにも目標コンバージョン単価を設定して予算切れを防ぐことをオススメします。
コンバージョンの獲得が安定する
予算の消化が安定することで1日の終わりまで予算を残した状態で配信できるため、コンバージョンが取れる機会を逃しにくくなります。
結果的にコンバージョンの獲得件数が安定します。
tCPAを設定しない場合、コンバージョンが全く獲れない日と取れる日が出てきたりしますが、tCPAを設定することで日別でのコンバージョン獲得件数が安定する傾向があります。
平均コンバージョン単価が抑えられる
極端な予算消化を防ぎ安定して広告配信ができることによって、コンバージョン単価が安価に済みそうな検索やユーザーにも広告を配信できます。
結果、1ヶ月程度の期間で平均コンバージョン単価を見ると、目標コンバージョン単価を設定した後の方が平均コンバージョン単価が抑えられる傾向にあります。
目標コンバージョン単価を設定する際の注意点
目標コンバージョン単価を設定する際に注意するべき点が何点かあるので、そちらも紹介します。
ある程度コンバージョンを獲得してから設定する
目標コンバージョン単価の設定はある程度コンバージョンを獲得できた段階で行います。
コンバージョン数が10や20以上あるのが好ましいです。
少なくともコンバージョン数0の段階での設定はオススメしません。
理由としては、目標コンバージョン単価を設定することでGoogleは設定した単価以下に抑えてコンバージョンを獲得しようとしますが、全くコンバージョンが発生していない状態で設定すると、そもそもいくらでコンバージョンを獲得できるかGoogleが判断しにくいです。結果、広告が配信されにくくなってしまうことがあります。
まずは目標単価を設定せず「コンバージョン数の最大化」でキャンペーンをスタートし、数件コンバージョンが獲得できたところで目標単価を設定します。
目標コンバージョンは少し高めに設定する
目標コンバージョン単価を設定する際には実際に獲得できている平均コンバージョン単価に1.3乗じたぐらいの値に設定します。
平均コンバージョン単価ピッタリに設定すると、広告が配信されにくくなることがあります。
まず1.3倍の目標単価に設定し、様子を見ながら調整していきましょう。
設定直後はコンバージョンが獲れなくなってビビる
目標コンバージョン単価を設定すると学習期間に入り、2〜3日はコンバージョンが一切獲れなくなる傾向があります。
これまで順調に獲れていたコンバージョンが一切獲れなくなるとメンタル的にキツイところがあるかもしれませんが、ここはそういうものだと割り切って我慢します。
目標コンバージョン単価設定後の事例
とある商材でコンバージョン数の最大化に目標コンバージョン単価を設定した時の挙動の事例を紹介します。
1ヶ月のコンバージョン数をグラフにしたものですが、日別でコンバージョン数に乱れがあります。
目標コンバージョン単価設定直後は2〜3日は下のグラフのようにコンバージョン数がガクッと落ちます。
しかし、学習期間に入っているということを考える、ここで設定を戻さずに待ちます。
学習期間を終えたのかコンバージョン数が伸び始めます。
目標コンバージョン単価設定前よりも日別のコンバージョン数のバラツキが少なくなっています。
たまにガクッと落ちる局面もありますが、概ね安定しています。
平均コンバージョン単価を見ると、設定前より設定後の方が単価を抑えることもできていました。
さいごに
目標コンバージョン単価は日別のコンバージョン数を安定させ、結果的に平均コンバージョン単価も下げる優れた設定です。
コンバージョン数の最大化のみで長期間運用を続けておられる場合はぜひ設定してみることをオススメします。
ウェブ広告の運用やアクセス解析など、ウェブマーケティングに関するお仕事のご相談は以下の公式LINEからお願いいたします。