これから転職活動をされる方、特に初めて転職をされる方はどういう基準で転職先を選べば良いか悩んでいるのではないでしょうか?
過去5回の転職を経験し、現在大満足な職場に落ち着いた私が見出した転職先の選び方をお伝えします。
きっと私の経験を役立ててもらえるはず!ぜひこの記事から転職先選定のヒントを掴んでもらえれば幸いです!
なぜ転職したいのかを明確にする
まず、自分がなぜ転職したいのかをハッキリとさせておきます。
例えば以下のような理由が考えられます。
- 職場の人間関係が合わなくてメンタル的にキツい
- 残業が多すぎてプライベートがない
- 給料が安すぎてお金を使えない
- 責任が重たい役割でメンタルがキツい
- 仕事に面白みがなく、もっと好きな仕事を探したい などなど
もしかしたら現在の職場が複数当てはまる、全て当てはまる方もおられるかもしれません笑
そんな時には、どこを解決したいか優先順位をつけていきます。
私はここをしっかりできていなかったので5回も転職する羽目になってしまいました…
働きやすさなのか、給料なのか、やりがいなのか、自分が何を優先して仕事をしたいのか初めにハッキリ決めておきましょう。
そうすると、これから求人を探すフェーズで方向性がブレにくくなります。
転職先に求める条件に優先順位を付ける
何を優先するか決めたら、次は転職先に求める条件を決めていきます。
これも優先順位をつけて決めておきます。なぜなら、求人サイトで求人検索をする際に細かく条件を決めすぎているとマッチする求人が少なくなるためです。
希望より年間休日が数日少ないけど福利厚生がいいな!
というようにある程度絞り込みを緩めることも良い求人を見つけるには大切です。
労働条件の具体例
具体的には以下のような契約条件を確認してみます。
勤務形態について
- 勤務曜日
- 1日の勤務時間
- 短時間勤務ができるか
- 残業の有無
- 見込み残業、裁量労働制の有無
- 夜勤の有無
- 長い中休憩の有無
- テレワークの有無
休日休暇について
- 年間休日
- 育休産休の有無
- 希望休の取りやすさ
- 時間休が取れるか
契約形態
- 正社員
- 契約社員
- パート
給与について
- 月給制か時給制か
- 見込み残業の有無
- ボーナスの有無
- ボーナスの支給月、支給条件
- 退職金の有無
- 確定拠出年金の有無
- 家賃手当の有無
- 通勤手当の有無
- 残業代の支払い条件
- 給与査定(昇給)審査の有無と回数
福利厚生
- 社会保険の有無
- スキルアップ制度の充実
- 社員割引の有無
ざっと挙げただけでもこれだけの確認事項があります。
これらの中から最も重視したい項目を2〜3個ピックアップし、他の項目にも優先度を付けておきます。
候補の転職先のクチコミリサーチ
転職先の候補をいくつか決めたら、次に実際に働いている人のクチコミを探します。
クチコミの探し方には以下のような方法があります。
クチコミサイト
企業の中の人が投稿するクチコミサイトを見れば、実際の職場環境や待遇などが忖度なしに閲覧できます。複数のクチコミサイトに登録し、それぞれのサイトで希望の企業のクチコミを探しましょう。
クチコミサイトには以下のようなサイトがあります。
Openwork(オープンワーク)
OpenWork(オープンワーク)は、企業の口コミや求人情報を提供する転職・就職のための情報プラットフォームです。2023年11月末時点で約1600万件の社員クチコミと評価スコアを保有しています。
OpenWorkでは、実際に働いている企業の口コミを書くことで、他の企業の口コミ情報を確認することができます。社風や年収などのコメントがリアルに書かれており、転職を検討中の社会人に企業リサーチサイトとして利用されています。
ホームページ:Openwork
ライトハウス
ライトハウスは、エン・ジャパンが運営する転職者向けの企業クチコミや評判が掲載されているクチコミサイトです。
就職・転職を希望するすべての人が利用でき、年間5,000万ユーザーが利用しています。全国約50万社の企業情報をデータベース化し、社員・元社員の方のクチコミを2000万件以上掲載しています。
クチコミを見るのにお金はかかりません。カンタンな会員登録をするだけで、完全無料で見られます。
ホームページ:ライトハウス
転職会議
転職会議は、株式会社リブセンスが運営する転職総合サイトです。現社員や元社員からの企業へのクチコミや求人情報を掲載しており、企業の評判や年収といったリアルな情報をチェックできます。
転職会議には、日本全国の企業約17万社について、社員・元社員の口コミを約373万件掲載しています。月間390万人以上のユーザーが訪れています。
ホームページ:転職会議
クチコミサイトであまりにも低評価が多い企業はここで候補から外します。
SNSでクチコミを調べる
SNSにも企業のクチコミはたくさん落ちています。
SNSはX(旧Twitter)を使います。
検索で「企業名 ブラック」や「企業名 キツい」「企業名 残業」などのキーワードで検索すれば口コミがヒットすることがあります。
匿名性なので有る事無い事を言いたい放題ですが、あまりにも否定的な口コミが多ければ信憑制が増します。
SNSと口コミサイトを調べて、いずれも悪い口コミ多ければ用心した方が良いでしょう。
Googleマップ
Googleマップのクチコミにも元従業員のものと思われるクチコミが書かれていることがあります。
主には批判的なクチコミであるケースが多いです。
前述のクチコミサイトのクチコミと合わせて総合的に評価するのが良いです。
業界に勤めている知り合いに聞く
候補の企業に友人が勤めていたら良いですが、そのようなケースは稀だと思います。
しかし、新しい業界に転職しようした際、その業界に勤めている友人ならいるかもしれません。
友人に思い切って業界の実際や友人が勤めている企業について聞いてみると良いでしょう。
注意が必要な労働条件について
注意が必要な労働条件についてもお伝えしておきます。
労働条件の中にはよくある「週休2日制」の落とし穴以外にも「見込み残業」「裁量労働制」と言った一見メリットに見えてもブラックな労働条件が存在します。
週休2日制
これはみなさんご存知かもしれません。
週休2日と聞くと「1週間のうち2日は絶対休める」と思うかもしれませんがそうではありません。
週休2日制は「月に1回以上2日の休みがある」ことを指します。
例えば「毎週日曜日は休みで第一月曜も休み」といった場合が該当します。
なので、毎週2日間休みがあるわけでは無いです。
毎週2日間休みは「完全週休2日制」になるので注意しましょう。
見込み残業(みなし残業)
見込み残業(みなし残業)は残業をしてもしなくても予め設定された残業代が支給され、設定された残業時間を超過して残業が発生した場合は超過を上乗せして支払うというものです。
つまり、
残業が少ない月は残業しなくても残業代が支給されるためラッキー!
という印象を持ちます。
しかし、見込み残業が設定されているということはそれだけ残業のある月と無い月のブレが大きいか、慢性的に長時間残業が多いかのどちかであるパターンが多いです。
残業をしなくても残業代が支払われるラッキー感を持たせつつ実際はバリバリ残業するというケースがあるため、この辺の見極めはクチコミサイトを参考に判断する必要があります。
裁量労働制
見込み残業制の上位互換のような制度が裁量労働制です。
これは企業が決めたコアタイム(例えば11:00〜13:00など)さえ仕事をしてさえいれば、働こうが働かまいが定められた給料を満額支払うという制度です。その代わりいくら働いても残業代は出ません。
働く時間が自由なので
サッと仕事してしまえばあとは働かなくてても給料もらえるから楽じゃね?
と思われるかもしれませんが、それは危険です。
裁量労働制で時間内に仕事が終われるケースは稀で、結局フルで働くことになりがちです。
最悪のケースは、捌ききれない量の仕事を割り当てられ、残業しても裁量労働制だから残業代が出ないというケースです。
裁量労働制は「定額働かせ放題」と皮肉られて言われるほどブラックな労働形態です。
しかし、なかにはちゃんと捌ききれる仕事量でコントロールしてくれる職場もあるかもしれません。
クチコミサイトで実際に働いている人の声を調べてみましょう。
転職エージェントの有効な利用方法
ここまで解説した内容についてこのように感じるかもしれません。
そこまで苦労して転職先を探したくない
まともな転職先を見つけられる自信がない
希望の企業が見込み残業制、裁量労働制を採用してるけど実態が分からない
クチコミサイトに候補企業のクチコミがない
などなど。
1人では転職先の良し悪しを判断できない場合もあるかと思います。そんな時には転職エージェントを利用するのもアリです。
転職エージェントの有効な利用方法を説明します
複数社に登録して求人を出してもらう
転職エージェントに登録する際は必ず複数社に登録します。
私は少ない時で3社、多い時で5社の転職エージェントに登録していました!
それぞれの転職エージェントに希望の条件を提示し、おすすめの求人を出してもらい、その中で吟味していくという方法をとります。
労働条件に詳しいことをエージェントに伝えておく
転職エージェントの中には悪徳な業者もいて、紹介料目当てにブラック企業でも優良企業のように紹介してくるケースがあります。
そうさせないように、予め自分が労働条件について詳しい旨を伝え牽制しておきましょう。
例えば、
見込み残業制や裁量労働制はブラックなところが多いので避けたいんですよね〜
のようにです!
またエージェントが言っている言葉の定義についても細かく確認しておきましょう。
例えば「残業なし」と書いてあっても残業としてカウントされていないだけかもしれません。
サービス残業も無しなんですよね?
というように釘を刺しておくと良いです。
転職後のサポートについて細かく聞いておく
エージェントによっては転職後に不満なく働けているかチェックしてくれるところもあります。
そのようなサポート体制が整っているか、サポート体制があるならどのようなことをしてもらえるのか細かく確認しておくと良いです。
例えば、
サービス残業も含めて残業なしの企業に転職した際、もし残業があった場合どのようなサポートが受けられますか?
めちゃくちゃパワハラされる職場だったらどうしてくれますか?
などしっかり聞いておきましょう。
複数のエージェントから同じ企業の求人情報を聞いてみる
転職先が定まってきたら、複数のエージェントから同じ企業の求人情報や職場環境について情報を出してもらうのもアリです。
A社は把握してなくてもB社であれば把握している情報が存在するケースがあるからです。
出来る限り解像度高く転職後のイメージができるよう、複数のエージェントから同じ企業の情報をもらいましょう。
転職エージェントの例
転職エージェントごとに特化している分野があったり、サポートの手厚さに違いがあります。
ここで転職エージェントの一例を紹介しておきます。
株式会社セルバ
未経験からのエンジニア転職を応援してくれる転職エージェントです。
エンジニア未経験OKの求人を豊富に保有しており、運営会社であるセルバ自体がWEB開発会社ということもあって業界に精通しています。
業界専任のエージェントがしっかりフォローし良い面も悪い面も伝えてくれます。
株式会社R4CAREER
東海3県に特化した「ぴったり転職」を実現する名古屋の転職エージェントです。
東海地方で5年以上の人事経験もしくは キャリアコンサルト経験があるコンサルタントが転職先を提案してくれます。 ここのエージェントは企業訪問を行い、 募集条件だけでなく企業の現状・真の要望値・職場環境風土を把握しています。また、書類合格率40%以上を実現しています。
管理職・営業職・技術職・SE/PG・事務職など、現場系と医療系以外の職種に強みを持っています。
転職エージェントの利用終了方法
複数の転職エージェントを使った場合、転職先が決まったら他のエージェントには求人紹介を止めてもらう必要があります。
エージェントの利用を終了するにはシンプルに、他のエージェントを利用して転職先が決まったので利用を終了したい旨を伝えればOKです。
転職活動に協力していただいた感謝の気持ちを伝えつつ、利用の終了を申し出ましょう。
エージェントの利用が終わった後も定期的に各エージェントから求人紹介のメッセージや電話がかかってきます。
転職先に満足している場合はエージェントにハッキリと今後紹介は不要であり、連絡先などの情報を消していただくように伝えましょう。
大抵のエージェントはこれで連絡をしてこなくなります。
それでもエージェント内での引き継ぎやサポート終了の手続きが出来ていない場合は度々連絡されることがあります。
都度お断りを入れるか、やむ負えない場合は着信拒否をするなどして連絡が入らないようにしましょう。
焦って転職先を決めない。一旦フリーターになるのもアリ
自分で転職先を探しても転職エージェントを使っても良い求人に巡り合えなかったとき、焦って転職することは絶対に避けた方が良いです。
なぜなら、ここで焦って妥協した企業に転職してしまうと結局そこもキツイ職場で、すぐ次の転職先を探してしまったり、辞めてしまう可能性があるからです。
そして何回も転職を繰り返すうちに辞め癖が付いてしまい、同じ職場に長く勤めることができなくなります。
そうすると長く勤めることでもらえるはずだったボーナスがもらえなかったり、退職金がもらえなかったり、もちろん給料も低いままです。
まさに私がこのパターンでした…
そんなことになるよりかは、今の職場に勤めながら納得できる求人をじっくり探す方が良いです。
もしくは「今すぐ辞めたい!」ということであれば、一旦フリーターになって失業手当をもらい、バイトで生活費を稼ぎながら転職先を探すことをお勧めします。
常に会社に勤めていないと不安
真面目に働いてきた人ほど、そんな感情がわいてくるかと思いますがバイトでも働いてさえいれば、節約すれば転職活動を続けることはできます。
むしろ失業を機会に副業に力を入れたり、いろいろなバイトをこなす中で自分の好きな仕事に出会えるかもしれません。
とにかく、焦ってブラックな職場に転職してしまうことが一番の悲劇なので、焦らずゆっくりと次の転職先を探しましょう!
さいごに
今回は転職先の選び方について細かく解説しました。
私が何回も転職に失敗する中で導き出した最適解です。
ここまで転職に細かくこだわるか?と思われるかも方もおられるかもしれませんが、転職をするには現職へ退職の意向を伝えたり、面接に向けて履歴書や職務経歴書をまとめたりと結構なエネルギーを使います。
できれば一発でベストな職場に転職したいですよね。
後悔しないよう多少時間をかけても納得いく判断ができるよう焦らず準備を進めることが大切ですね。
この記事が転職に悩む皆様のお役に立てれば幸いです。